- Thought -
『Holistic (ホリスティック)』という言葉は何となく耳馴染みがあるような無いような、
少し曖昧な表現の言葉です。
ギリシャ語で「全体性」を意味する『ホロス(holos)』が語源と言われ、そこから派生した言葉には、
whole(全体)、heal(癒す)、health(健康)、holy(聖なる)
などがあると言われています。
弊所が考える身体だけではない、『心』+『身体』+『環境要因』など、
多面的に症状(原因)を捉え、総合的(ホリスティック)に健康的な生活をご提案出来ればと考えています。
Holistic
私たちが日々の生活を営む上で、他人に代わって貰うことの出来無い大切な事柄を説いた教えです。
この五つの要素どれか一つが欠けても健康生活を営むことは難しく、
全ての要素がお互いを補填しつつ影響し合ってバランスをとっているのです。
私たちがこの世に生を受けて亡くなるまでの間、無意識に行うのが”呼吸”です。
一般的に”腹式呼吸”が素晴らしい万能な呼吸であるかのように言われがちですが、腹式も胸式も共に大切であり、極端にどちらかを信奉するように行うのはバランスを崩すこととなります。”自然呼吸”が呼吸の基本であり、その時の身体の状態によって心地よい呼吸を無意識に選択することが大切です。
そのためには普段から腹式も胸式もトレーニング的に身体に通すことが無意識下に呼吸を選択するために大切なことです。
共通しているのは『呼気』の重要性であり、呼気への意識付けが呼吸の快を得る大きなポイントなのです。
『食』の問題は非常に根が深く、伝統的日本食が戦後の急激な欧米型への転換により大きな変化をもたらされました。
命を戴くとされていた日本人の食の概念から、もっと美味しいものを求める『欲』の追求へと変わっていきました。
しかし、根本的な動物としての食性から『食』を捉えると、橋本敬三氏がその著書『からだの設計にミスはない』の中で次のように説かれています。
人間の歯の総数は28本ですが、肉食用の歯は犬歯と糸切り歯の計4本、野菜用の前歯は8本、雑穀・堅果類用の臼歯は16本です。
人間の身体は各部分が互いに連携、対応・作用をしていますので、身体にとって必要なものが摂れる様、歯の仕組みも出来ています。
歯の総数から考えると、野菜が2に対し、肉は僅か1、雑穀類が4の割合になります。
食に関して言えば、我々は一度、数字合わせで食べる”栄養学”の呪縛を振りほどき、主食を中心とした「食の原点回帰」が望まれ、昨今叫ばれる”地産地消”システムこそ、食の健康の原点「身土不二」へ繋がっていくものと信じています。
弊所ではそれと共に体内のデトックス(毒出し)を目的とした『ファスティング』を取り入れ腸内環境を改善することで第二の脳と言われる『腸』に積極的アプローチを行って参ります。
操体を初めて知った多くの方は最初この『動』の部分に興味を持たれて捉える方が多いと言われています。
身体を使う上で、とても大切な事として、橋本敬三氏は『般若心経』をもじって『般若身経』とし『動』の教えの根幹として『身体運動の法則』を説きました。
この『身体運動の法則』が操体法全ての根幹にあり、『自分のケア』は言うまでもなく『対人での施術』にも応用可能なメソッドとなっております。
この『想』、想念に関しては現代人にとって大変根深い問題だと言えます。橋本敬三氏が提唱した時代の想念とは比べものにならない位、ストレス状態が複雑化していると言えます。
終身雇用が事実上崩壊し、派遣社員や外国人労働者など雇用形態の変化や、テレワークなどの在宅勤務によって目まぐるしく社会環境が変化しています。
ここ数十年での時代背景の急激変化でストレスもより巧妙に、知らない内に心の内壁が病んで行くという人も少なくありません。
ストレスの厄介なのは『痛み』と密接な関係にあり、私が開業した数十年前とは違い、単純に重たいものを持ったから腰や肩が痛くなったなどと言った症状は殆ど無くなり、原因はよく分からないが腰や肩が痛いという、原因が自身でもわからず、症状を訴える方が増えていることです。
いわゆる『ストレス性疾患』と言われる数値化出来ない”不定愁訴”はまさに「想念」が作り出した痛み・症状なのです。
橋本先生も著書で何度となく取り上げていらっしゃるのが、東洋医学の古典の中から、精神が身体に及ぼす影響として「怒りは肝を傷(やぶ)り、悲しみは肺を傷り、憂いは脾胃(ひい)を傷り、喜びは心(しん)を傷り、驚きは腎を傷る」の例えを出され、”五情と五臓の関連”を説いた言葉を引用されています。
『環』というテーマはある意味一番解釈が難しいものかもしれません。
単純に今いる私たちの環境のことだけを説いているものであれば、理解はしやすいのですが、それだけでは無い部分が有ります。
操体で説くところの『環』とは我々人間がコントロール可能な物事だけを説いているのでは無く、コントロール不可能な自然現象であったり事象に対しての私たち一人一人の心構えを説いています。
先程の想念にも通ずるところがあり、コロナ然り、強者生存が正義のように思われがちな現代ですが、私たち人類の歴史は強者が生き残った結果では無く、弱者のみが生き残れた結果なのです。
多様な環境変化に柔軟に対応し、自分自身を変えることの出来たものだけが生き残る『適者生存』こそが大いなるヒントではないかと思います。
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